移動平均線

移動平均線の基本

 移動平均線には大きく分けて単純移動平均線、指数平滑移動平均線、加重移動平均線の3種類ありますが、一般的に用いられる移動平均線は単純移動平均線です。一定期間の値段(通常は終値)を平均することによって日々の価格のブレを取り除き、滑らかな曲線にすることで相場のトレンドを明確にしようとするものです。日々の線と1本の移動平均線(グランビルの法則)、または複数の移動平均線の位置関係(ゴールデンクロス・デッドクロス)を用いることによりトレンドを捉えた売買を行うことができます。

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移動平均線の使用方法

 移動平均線は、平均する日数に応じて短期線、中期線、長期線に分類されます。短期線はトレンドの転換にすぐに反応するものの、わずかな値段の上下に反応するためダマシ(上昇トレンドでもないのに上昇シグナルを出してしまうといったこと)が多い傾向があります。逆に長期線はトレンドの転換への反応は遅いものの、わずかな値段の上下には反応しないためダマシは少ない傾向があります。中期線は短期線と長期線の中間の性質をもっています。短期線、中期線、長期線はそれぞれ日数が決められているわけではなく、あくまで相対的なものです。グランビルの法則やゴールデンクロス・デッドクロスなど移動平均線を用いた売買を行う際には、売買対象の特性や売買期間(短期、中期、長期)に基づいた当てはまりの良い(移動平均の)日数を設定して活用する必要があります。

(単純)移動平均線の計算方法

 単純移動平均の計算は、3日移動平均であれば当日を含めて過去3日の合計を3で割り、5日移動平均であれば同じく過去5日の合計を5で割ります。

M1=(P1+P2+P3)/3 M2=(P2+P3+P4)/3 M3=(P3+P4+P5)/3 …
N1=(P1+P2+P3+P4+P5)/5 N2=(P2+P3+P4+P5+P6)/5 …

日付 値段 3日移動平均 5日移動平均
10/1 P1 1300
10/2 P2 1280
10/3 P3 1260 M1 1280
10/4 P4 1225 M2 1255
10/5 P5 1235 M3 1240 N1 1260
10/8 P6 1200 M4 1220 N2 1240
10/9 P7 1210 M5 1215 N3 1226
10/10 P8 1220 M6 1210 N4 1218
10/11 P9 1260 M7 1230 N5 1225
10/12 P10 1300 M8 1260 N6 1238