ローソク足の解釈(1)
ローソク足は、例えば日足であれば一日の動きが一本のローソク足に集約されており、その一本のローソク足の陰陽(陽線か陰線か)、実体の長さ、ひげの長さ、実体とひげのバランスにより相場の強弱の判断ができます。一本のローソク足による基本的な9つの型とあだ名をもつ14の応用例の解釈については以下の通りです。
基本形
名称 | 大陽線 | 大陰線 | 小陽線 | 小陰線 | 上影陽線 | 上影陰線 | 下影陽線 | 下影陰線 | 寄引同事線 |
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足型 | |||||||||
解釈 | 極めて強い線 | 極めて弱い線 | 強保合いの線 | 弱保合いの線 | 弱い線 | 弱い線 | 強い線 | 強い線 | 転換暗示の線 |
あだ名のある形
線形 | 名称 | あだ名 | 解釈 |
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大陽線 | 陽の丸坊主 | 極めて強い線。実体が長い(長大線)ほど強い。高値圏での出現は下降転換サインとなることも。 | |
陽の大引け坊主 | 強い線。下値抵抗があり、続騰の可能性が高い。連続安の後での出現は上昇転換サイン。 | ||
陽の寄付坊主 | 強い線。ただし上ひげが長い場合には上値抵抗があり、上値追いには注意を要する。 | ||
大陰線 | 陰の丸坊主 | 極めて弱い線。実体が長い(長大線)ほど弱く、高値圏での出現は下降転換。 | |
陰の大引け坊主 | 弱い線。上値抵抗があり、続落の可能性が高い。連続安の後では特に弱気のサイン。 | ||
陰の寄付坊主 | 弱い線。しかし下ひげが長い場合には下値は固まりつつあり、安値圏での出現は上昇転換の可能性も。 | ||
小陽線 | 陽のコマ 陰のコマ |
休養、気迷いの線。上昇途中に上位置に離れて出てきたり、下降途中に下位置に離れて出てきたりすると転換のサインとなる。 | |
上影陽線・上影陰線 | トンカチ | 弱い線。基本的に中段保合い、高値圏での出現は下降転換のサイン。上影陽線は下位置に出現すれば上昇転換、上影陰線は上位置に出現すれば下降転換を暗示する。 | |
下影陽線・下影陰線 | カラカサ | 強い線。ひげが長いほど強い。長いひげをもっての下値での出現(たぐり線)は上昇転換。ただし上値での出現は逆に下降転換(首つり線)。 | |
寄引同時線 | 上十字 下十字 |
転換暗示。ただし上昇途中の上十字は買い勢力強化で上昇継続、下降途中の下十字は売り勢力強化で下降継続。 | |
トンボ | 転換暗示。下値での出現は買い勢力の出現を示唆し、上昇転換の前触れ。上値での出現は買い勢力が押し戻されており、下降転換。 | ||
トウバ | 上昇中に上位置での出現は一相場の終了を意味し、これから保合いか転換へと移る。 | ||
足長同事 | 上影、下影が長く中央に寄せて同事したものは強弱拮抗で攻防分岐の線。 | ||
四値同事 | ストップ高、ストップ安の時に現れ、流れの強さを示唆する。ただしすぐに反転するなど、前後の状況によっては転換線となる。 |