チャートの基本

 テクニカル分析を行うには、まず過去の価格や時間、値動きなどのデータが必要となりますが、それを視覚的にはっきりと示すためグラフ化したものが「チャート」(「罫線(ケイセン)」とも呼ぶ)です。一定期間の始まりにつけた値段を表す「始値」、その期間で最も高かくついた値段を表す「高値」、その期間で最も安くついた値段を表す「安値」、その期間の終わりについた値段を表す「終値」の4つの数値を合わせて「4本値(ヨンホンネ)」と呼びますが、4本値の全部または一部を「(アシ)」という様々な形で表し、それを時系列に並べてチャートを作成します。

名称 説明
ローソク足 technical0101.gif 高値と安値を細い線で、始値と終値を騰落で色分けした太い線で表示。
バーチャート technical0105.gif 高値と安値を棒線で結び、左に出た横棒を始値、右に出た横棒を終値として表示。
その他
棒足 technical0102.gif いかり足 technical0103.gif 止め足(星足) technical0104.gif

 国内でチャートを描く際に最も多く用いられるのが「ローソク足」です。 ローソク足の基本として、終値が始値より高い「陽線(ヨウセン)」、終値が始値より低い「陰線(インセン)」があります。

technical0106.gif

 始値から終値の間は太い線で表され、それを「実体(ジッタイ)」と呼びます。実体は陽線であれば、白抜きもしくは赤の塗潰し、陰線であれば、黒もしくは青の塗潰しで表されます。高値と安値は細い直線で表され、それを「(ヒゲ)」、もしくは「(カゲ)」と呼びます。陽線の場合の終値から高値まで、陰線の場合の始値から高値までを「上髭(ウワヒゲ)」、もしくは「上影(ウワカゲ)」と呼び、陽線の場合の始値から安値まで、陰線の場合の終値から安値までを「下髭(シタヒゲ)」、もしくは「下影(シタカゲ)」と呼びます。

 ローソク足は、値動きの対象となる期間の単位によって更に分けられます。主なものとして、日々の値動きを表すものとして1日の4本値を用いる「日足(ヒアシ)」、週単位の値動きを表すものとして1週間の4本値を用いる「週足(シュウアシ)」、月単位の値動きを表すものとして1ヶ月の4本値を用いる「月足(ツキアシ)」などがあります。4本値が次のようになっている時の、ローソク足によるチャート表示は以下のようになります。

candle_day_week.jpg
日足
日付 始値 高値 安値 終値
10/5(金) 133 133.6 133 133.1
10/4(木) 130.5 131.9 130 131.9
10/3(水) 128.7 128.8 128 128.8
10/2(火) 128.1 128.9 127.8 127.8
10/1(月) 132.6 132.6 127.6 127.9
9/28(金) 130.2 132.4 130.2 132.4
9/27(木) 134.9 134.9 131.4 131.4
9/26(水) 136.3 136.4 135.8 136.4
9/25(火) 135 136.5 135 136.4
9/24(月) 135.7 135.7 134.1 134.2
週足
日付 始値 高値 安値 終値
10/1 132.6 133.6 127.6 133.1
9/24 135.7 136.5 130.2 132.4